帝王切開と癒着
ここでいう癒着とは、
手術で縫合した所の組織同士がくっついて傷が自然に治る(自然治癒力)時に、
くっついて欲しくない部分までくっついてしまうことを指しています。
癒着することによって臓器がうまく機能しなくなることがあるので
注意が必要ですが、何も症状が起きなければ問題はないので
特別に処置をする必要はありません。
癒着のリスクとしては、
・下腹部痛
・癒着性の腸閉塞
・不妊症の原因になる
ということが挙げられます。
また、癒着していると次の手術の時に操作しづらいために、
まずその癒着部分をはがす操作が必要になります。
2人目を帝王切開で出産することになった場合、
赤ちゃんをとりだすのに癒着部分が邪魔なら
まずその癒着部分をはがさなくてはなりません。
そうすることで手術操作が増え、出血量が増えてしまったり、
癒着していた他の臓器に傷がつくなどして、
術後の合併症のリスクが上がる可能性があります。
最近では予防として、
縫合部分に癒着防止フィルムというものを使う病院もあります。
深刻な癒着は個人差がありますので、一度の帝王切開でなる人もいれば、
何回か帝王切開していても癒着が起こらない人もいます。
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